LEDビジョンとは

デジタルサイネージの設置に、LEDビジョンを利用する場面が増えています。
デジタルサイネージとは、店頭や屋外の広告、イベントなどの演出の際、ディスプレイや表示機器を使用した電子看板や電子掲示板などの総称です。
なかでも、LEDを搭載した大型のLEDディスプレイを「LEDビジョン」と呼びます。

LEDビジョンは、赤・青・緑の3色の発光ダイオード(自然発光素子)で構成されています。
3色をユニット化し、均一に並べてパネルを作り、さらにタイル状に組みあわせたものが、LEDビジョンです。
ディスプレイの解像度が高いほど、繊細で高画質の映像が映し出されます。
日本人の研究者によって青色LEDが発明、実用化されたため、フルカラーでの映像化に成功しました。このような背景もあり、LEDビジョンは世界的に広く普及しています。

LEDビジョンのメリット(液晶モニターとの違い等)
液晶モニター・プロジェクターに比べて圧倒的な明るさ
LEDビジョンは液晶モニターやプロジェクターなどに比べ、明るさ(輝度)が異なります。輝度を表すcd(カンデラ)が、LEDビジョンのcd(カンデラ)が1,200cd~5,500cdに対し、液晶モニターは600cd程度となります。ガラスの内側など外光が当たる設置場所においては、LEDビジョンの方が適しております。
この差は、液晶モニターはバックライトによって照らされて画面が発光しているのに対して、LEDビジョンは映像を表現するピクセル(LED)が発光しているため、明るさに歴然の差があります。
レイアウトやサイズが自由でベゼルがない
LEDビジョンは、パネルをタイル状に組み合わせているため、設置サイズを自由に選べます。さらにLEDビジョンのパネルは薄いため、従来の長方形だけでなく、球形・らせん・カーブなどの形状で設置できます。小さな空間から広域の屋外まで幅広いレイアウトが可能です。
また、液晶ディスプレイで大型のものを構成する場合、マルチ画面(液晶モニター同士による組合せ)にて画面を構築することになり、その場合、液晶モニター同士の繋ぎ目(ベゼル)が目立ち画面上の線が気になります。LEDビジョンの場合は、パネルを組み合わせて構成しているため、繋ぎ目を気にせず画面を構築出来ます。

環境を選ばない
LEDビジョンは、防水・防塵化されている製品も多く、屋外に設置したい場合に適しています。自ら発光する特性があるため、ネオン街のような明るい場所でも、ほかの表示機器の光にも負けず鮮明な画像を映し出します。なかには、塩水にも強い処理を施した製品もあり、海水浴場などのイベント時の活用にも便利です。
LEDビジョンは消費電力が少なく、液晶ディスプレイよりも耐用年数が長い
LED照明をはじめとするLEDを使用した製品は、消費電力が少なく、省エネルギーとして広く知られており、その特徴はLEDビジョンにも当てはまります。また、耐久性にも優れているため、耐用年数が長い傾向にあります。消費電力が少ないうえに耐用年数も長いため、費用対効果も期待できるでしょう。
高リフレッシュレート
LEDビジョンは、なめらかな映像を映し出します。映像のなめらかさの理由は、リフレッシュレート(垂直走査周波数)の数値が高いためです。一般的に、リフレッシュレートの数値が高いほど、動き
が活発な映像にも対応できると言われています。
LEDビジョンはランニングコストが圧倒的に安い
LEDビジョンは、破損した箇所があっても部分的に交換できるため、メンテナンス費用の削減が可能です。上述したように、あらゆる環境下に設置できる耐久性の高さや製品寿命の長さに加え、メンテナンス費用も低コストで済むため、ランニングコストを安く抑えられます。とくに、表示時間が長く交換頻度が高い業務用ディスプレイでは、費用対効果が高いでしょう。
LEDビジョンに関する知識
LEDビジョンに関して、より詳しく説明します。
LED(発光ダイオード)とは
「エル・イー・ディー」の略称で知られるLED(発光ダイオード)は、「Light(光)」「Emitting(放出する)」「Diode(ダイオード:半導体)」の頭文字に由来する半導体発光素子です。半導体材料の使い分けによって、紫外・可視・赤外域のさまざまな波長の光を発光します。LEDを使用した製品には、LED照明をはじめ、携帯電話のバックライトや懐中電灯、信号機、屋外用ディスプレイなどがあり、多方面で活用されています。
ピクセルピッチとは
LEDビジョンを知るうえで、ピクセルやピクセルピッチの理解が欠かせません。ピクセルとは、デジタル画像における最小単位を表す言葉です。ピクセルが大きいほど解像度が高く、より高精度な画像の表示を可能にします。
ピクセルピッチとは、1ピクセル内のLEDとLEDの距離を表す用語です。同じ面積のLEDビジョンでも、ピッチが小さいほど解像度は高く、より高精度の画像を表示できます。ただし、その分価格が高くなる傾向にあります。
適正視認距離の計算方法
LEDビジョンは、大きさだけでなく画素ピッチの細かさで金額が変わるため、価格の目安を出すに
は適正視認距離の計算が必要です。
適正視認距離とは、映像をみる人にとって最適な距離を指します。
視認距離とはターゲット(見てもらいたい方)にする人からLEDビジョンまでの距離のことを言
い、視認距離によって適正なドットピッチを算出することができます。
LEDビジョンのドットピッチを求める計算式
【ドットピッチ(mm)=LEDビジョンまでの最低適正視認距離(m)÷1.16】
視認距離 | ドットピッチ |
30m | 25mm |
10m | 8mm |
5m | 4mm |

輝度(明るさ)とは
LEDビジョンの明るさを示す言葉に「輝度」があります。輝度とは、光源の光の強さを示す単位です。一般的に、輝度が高いほど光源の光が強くなり、明るさが増すと言われています。液晶ディスプレイなどと比べても、LEDビジョンは輝度が高く、照明が多い屋外に設置したい場合にもおすすめです。
視野角とは
LEDビジョンの性能を示す指標の1つに「視野角」があります。視野角とは、画面に映し出された画像がしっかりと見える角度の広さのことです。視野角には、上下方向の角度の広さを表す「垂直視野角」と、左右の角度の広さを示す「水平視野角」の2種類があります。LEDビジョンの視野角は、通常の液晶ディスプレイの垂直・水平のどちらよりも広いです。
リフレッシュレートとは
単位時間あたりどれだけリフレッシュするかという値である。通常ヘルツを単位として、1秒間にリフレッシュする回数を表す。ディスプレイなどの走査や書換えなどの頻度、DRAMなどのダイナミックメモリの記憶保持動作の頻度などを指してよく使われる。
グレースケールとは
コンピュータ上及び写真での色の表現方法の一種。デジタル画像の中でも、ピクセルの標本値に光度以外の情報が含まれていない画像のことである。
グレースケールでは、二値画像と異なり、画像を光が最も強い白から最も弱い黒まで間の灰色の明暗(英語版)も含めて表現する。
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